サントリーリザーブのボトルとインク

 その昔は、多くのデパートの万年筆売り場でモンブランの万年筆が売られていた。ショーケースの上にはモンブランのロゴが刻印されている真鍮のキャップが付いたクリスタルガラスのインクボトルが置かれていた。とても透明感のある魅力的…

ペリカン500

 机の引き出しの奥からペリカン500の茶縞が出てきた。こんな所に仕舞ってあったのかと30数年振りの再会に驚いた。 当時、ペリカンの万年筆には500、600、800の3種類があった。500は1940年代の400の復刻版で、…

裏紙愛好会

 実は、私は「裏紙愛好会」の会長を長いこと務めている。裏紙愛好会というのは、資源の問題や環境の問題に触れることもあるが、根底には、裏紙に「儚さ」や「侘しさ」を感じ、愛おしくて捨てることができない人間の感情を扱う会である。…

モンブラン 344

 student model(1950-1958)とモンブラン関連の資料には書かれている。普及版であったらしく、クリップの鍍金が剥がれてしまっているものが多い。ペン先は適度に柔らかく、滑らかな書き味は現行品のモンブランと…

レターラック

 私は年間、約1000枚の葉書を書く。1日平均3枚ということになる。毎日書くわけではない。1日1枚という日もあれば、まとめて5~6枚という日もある。記念切手を貼りたいので官製葉書は使わない。 文具店に入ると、必ずカードを…

葉書スタンド

 旅先の友人から素敵な絵葉書を貰うことがある。万年筆のインクが鮮やかだ。この風景の中で、ゆっくりと流れる時間に身を任せているのだろうと、暫し写真を眺める。友人のことだ、今頃、美味しい酒でも飲みながら、一日の終わりのひと時…

満点の星空色のインク

 『ミッドナイトブルーのインク』を読まれたKさんから、このような手紙をもらった。  「あの空はもう一度見たい。あの空を見るためだけにスペインに行くのもいい。」 私はスペインに行った事は無いので想像する事すらできないのです…