カードスタンド

 1880年頃のイギリスのものだと、私がよく遊びに行くアンティークショップの店主は言う。 子犬を胸に抱き、壁際に佇む婦人。幅7センチ、高さ9センチ。ブロンズの重みが掌で心地よい。壁と婦人とでは金属の成分が微妙に異なってい…

クリスタルタンブラー(追記)

 『クリスタルタンブラー』を読んだ読者から次のような手紙をもらった。  <読んで安心しました。でべそさんが、頬を伝わる哀しみの涙で切手を貼っておられるのではないかと心配していたからです。>  ああ、そのような夜もあったか…

スケッチの愉しさ

 絵を描くことはそれほど好きというわけではないが、スケッチは愉しいと感じるときがある。 書斎から出て屋外に身を置き、そこでスケッチブックを広げる。コーヒーを一口。それだけでも気持ちが晴れる。風が頬にあたる。太陽の日差しが…

クリスタルタンブラー

 私は、深夜、ウィスキーをロックでチビチビと舐めながら本を読んだり、手紙を書いたりするのを楽しみとしている。そのゆったりと流れる時を共に過ごすパートナーとして万年筆が重要な存在となっているのだが、机上にお気に入りのタンブ…

切手携帯ケース

 旧国鉄のことをJRと呼べるようになるまで十年位かかった。私はJRになっても、国鉄と呼び続けた。民営化には賛成できなかったからだ。しかし、何時しか国鉄では通じなくなり、仕方なくJRと呼ぶことなってしまった。 福知山線の事…

新しい絵との出合い

 今日はどのような絵に出合えるだろうか。 美術館や個展に行く日の朝、そう思う。しかし、そう思うのは美術館や個展に行くときだけではない。散歩に出掛けるときもそう思うことがある。散歩の途中で描いているスケッチ。自分の絵なのに…

早朝のスケッチ

 春から秋にかけて早朝4時頃から散歩をする。この時間だと人はいない。冷ややかな空気の中に季節の匂いを感じる。日中は聞こえることのない、遠くを走る電車の音が聞こえる。日常が始まる前の非日常が好きだ。 散歩の途中で休憩を兼ね…

レターラック

 私は年間、約1000枚の葉書を書く。1日平均3枚ということになる。毎日書くわけではない。1日1枚という日もあれば、まとめて5~6枚という日もある。記念切手を貼りたいので官製葉書は使わない。 文具店に入ると、必ずカードを…

葉書スタンド

 旅先の友人から素敵な絵葉書を貰うことがある。万年筆のインクが鮮やかだ。この風景の中で、ゆっくりと流れる時間に身を任せているのだろうと、暫し写真を眺める。友人のことだ、今頃、美味しい酒でも飲みながら、一日の終わりのひと時…

ライティングボックス

 IRENE FROM MOTHER ON HER BIRTHDAY  NOV.8TH.1915.と刻印がある。縦23センチ、横34センチ、高さ15センチのライティングボックス。箱の中にはレターセットや筆記具・インク瓶を…