カードスタンド

 1880年頃のイギリスのものだと、私がよく遊びに行くアンティークショップの店主は言う。 子犬を胸に抱き、壁際に佇む婦人。幅7センチ、高さ9センチ。ブロンズの重みが掌で心地よい。壁と婦人とでは金属の成分が微妙に異なってい…

スケッチの愉しさ

 絵を描くことはそれほど好きというわけではないが、スケッチは愉しいと感じるときがある。 書斎から出て屋外に身を置き、そこでスケッチブックを広げる。コーヒーを一口。それだけでも気持ちが晴れる。風が頬にあたる。太陽の日差しが…

新しい絵との出合い

 今日はどのような絵に出合えるだろうか。 美術館や個展に行く日の朝、そう思う。しかし、そう思うのは美術館や個展に行くときだけではない。散歩に出掛けるときもそう思うことがある。散歩の途中で描いているスケッチ。自分の絵なのに…

早朝のスケッチ

 春から秋にかけて早朝4時頃から散歩をする。この時間だと人はいない。冷ややかな空気の中に季節の匂いを感じる。日中は聞こえることのない、遠くを走る電車の音が聞こえる。日常が始まる前の非日常が好きだ。 散歩の途中で休憩を兼ね…

満点の星空色のインク

 『ミッドナイトブルーのインク』を読まれたKさんから、このような手紙をもらった。  「あの空はもう一度見たい。あの空を見るためだけにスペインに行くのもいい。」 私はスペインに行った事は無いので想像する事すらできないのです…